異物の由来調査(異物分析)

食品や工業製品に混入していた異物の素材判別を行っています。また、ガラス製品表面の異物や製品内部に包含されていた異物の分析調査も実施しています。
化学分析部とガラス製品試験センターは、化学分析的な知見と製品製造的な観点で異物の分析を行っています。
①光学機器を用いた外観観察・形態観察による異物の分類。
②蛍光X線分析装置(EDX)を用いた異物の定性分析。
③赤外分光光度計(IR)を用いた繊維状や固体状のプラスチックの材質確認。(顕微IRを用いた微小異物の分析
④組成や表面形状等の情報からの、異物の元製品の推定。
⑤製品の表面や内部の異物の電子顕微鏡分析による、異物発生の推測。

1.異物の由来分析

1.顕微鏡やマイクロスコープ等による外観観察と形態観察

小さな異物の場合、目視で受ける感覚と顕微鏡下での印象が大きく異なる場合があります。化学分析部とガラス製品試験センターでは、外観観察と形態観察で異物の分類を行っています。

2.蛍光X線分析装置による無機物質の推定

金属やガラス等の無機物質の場合、蛍光X線分析で異物の組成が判ります。外観観察結果と併せて判断し、異物物質の推定を行います。

3.赤外分光光度計による樹脂の材質確認

有機物質の場合、赤外分光スペクトルのパターンと外観観察結果を総合的に判断して樹脂の種類を推定します。
水晶と石英ガラスの偏光写真(判別) 赤外分光スペクトル(PAとPE)

4.ガラス小片の異物の由来分析

ソーダ石灰ガラスは、板ガラス、照明用ガラス、食器、びん、調度品等の非常に多種のガラス製品に利用されていますが、その製造方法や形状は、商品によって異なっています。
ガラス製品試験センターでは、混入異物として提供されたガラス小片の詳細な調査結果から、びんや食器、照明用ガラス等の元製品を絞り込んでいます。
ソーダ石灰ガラスと同様に、ほうけい酸ガラス(耐熱ガラス)、無アルカリガラス(液晶等)、クリスタルガラス(食器や調度品)、石英ガラス(特殊部材)等も元製品を推測しています。
びんの切断写真(寸法測定等) クリスタルガラスの定性結果

2.ガラス表面やガラス内部の異物分析

ガラス表面や内部の異物を分析し、異物の特定や発生原因を調査します。
表面付着汚れ、表面異物、ヤケ等の析出物を調べています。
ガラス表面の異物 陶磁器表面の欠点

3.ご依頼時の注意事項

異物の由来分析の場合では、どの様な状況下で発見された異物なのかの情報が必要です。表面や内部含有の異物分析の場合では、異物は小さい場合がありますので、マーキングをお願いします。
ご不明な点がございましたら、化学分析部もしくはガラス製品試験センターへお問合せ下さい。

お問い合わせ先

■大阪事業所 ガラス製品試験センター

〒578-0921 大阪府東大阪市水走3丁目6番14号
TEL:072(968)2227 / FAX:072(968)2221 / E-Mail:glass-osaka@mgsl.or.jp

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